Hinako Journal

ヒナコ・ジャーナル(Over50な妙齢のヒトリゴトやオモウコト)

妙齢のひとりごと「あなたのいちばんすきな花はなんですか」

サボテンや多肉植物、観葉植物は癒しになると思い毎週のように購入しては窓辺を埋め尽くしているものの、花について知っているものを挙げよと言われてもバラやカーネーション、カスミソウくらいしか思いつかない。

それでも花にも色々な顔があることは知っている。一輪のときは主役でいる花であっても、花束になると引き立て役になることがある。その時々で表情がが変わるのは人も同じなのだろう。一人でいる時、家族といる時、友人といる時、恋人といる時、仕事をしている時。それぞれ違う顔を持っている。どの顔も自分であることに変わらないが普段はあまり意識することはない。ただ意識しなくなったのはある程度年を重ねてからだったかもしれない。

 

「あなたのいちばんすきな花はなんですか」という4人の男女の友情を描くドラマが始まった。

年齢も性別も過ごしてきた環境も違う4人の男女が紡ぎ出す、見る者の心を静かに揺さぶる新たな時代の“友情”の物語。同時にそれは、“恋愛”も“友情”もぜんぶ含めた“愛”の物語。

 

ドラマの話をしようというわけではない。まあそのドラマも2話までしか見ることができていないが登場する4人のそれぞれの想いや境遇は、20代くらいまでの私と重なり心が痛かった。学校で遠足の班や二人組を作るときは憂鬱だった。そして一人でいることが恥ずかしいと思い無理やりグループに所属することがあったが心が満たされることはなかった。学生時代仲の良い同級生はいたが、大人になりそれぞれの生活の中で段々と話が合わなくなっていった。たぶん学生のころの共通の話題だけで繋がっており、それ以外のことになると楽しく過ごせないから疎遠になっていく。寂しいと思いながらも疎遠になったことを心のどこかで喜び、そんなことを続けているため当然私の周りには友達と呼べる人はほぼいないのかもしれない。

友達や恋人の定義を自分なりに考えると所有物化するような意味合いに思える。また「あなたは私の友達」と言葉にしたとたん境界線が引かれる感覚もある。一人でいる時間も誰かと一緒にいる時間も大切だからこそ、自然な関係でつきあうことができることが理想なのだろう。

私のいちばんすきな花を考えてみるとやっぱり選べない。元気になりたいときは黄色やオレンジをベースとしたものなど、その時々の気分やその季節に合った花を好むのではないだろうか。